子どもでも怖くない!やさしい歯科麻酔の受け方ガイド
親子三代で安心して通える歯医者、船橋市のなないろ歯科クリニックです。
皆さん、「歯科の麻酔が怖い」と感じたことはありませんか?特にお子さんにとって“注射”という言葉は不安のもとになりやすく、「痛い」「怖い」と感じてしまう患者様も少なくありません。
しかし、当院では麻酔の痛みをできるだけ減らし、子どもでも安心して受けられるようにさまざまな工夫を行っています。
今回は、そんな“やさしい歯科麻酔”のポイントをわかりやすくご紹介します。
小さなお子さんの治療でお悩みの保護者の方に、少しでも参考になれば幸いです。
なぜ子どもは歯科麻酔を怖がるの?その理由と心理
子どもが「歯医者さんは怖い」「麻酔が嫌だ」と感じるのは、ごく自然なことです。特に、注射や治療の経験が少ない年齢の子どもにとっては、歯科医院という場所そのものが“未知の空間”です。
当院にも、「うちの子、麻酔が怖くて泣いてしまうんです」というご相談をいただくことがあります。では、なぜ子どもは麻酔に対して強い不安を感じてしまうのでしょうか。その背景には、心理的な要因がいくつかあります。
1. 「注射=痛い」というイメージが根強い
多くの子どもは、過去に予防接種や採血などで“注射の痛み”を経験しています。
そのため「歯医者さんでも注射をされる」と聞いただけで、「またあの痛みが来る」と連想してしまうのです。実際、歯科麻酔の注射は体の他の部位よりも繊細な部分に行うため、針を刺す瞬間のチクッとした感覚が怖いと感じるお子さんもいます。
当院では、そうした不安をやわらげるために、まず「痛くないようにするためのお薬なんだよ」と優しく説明します。麻酔=怖いものではなく、「痛みをなくすための魔法のお薬」として理解できるように声かけをすることで、子ども自身の受け入れ方が大きく変わります。
2. 治療内容がよく分からず、不安が膨らむ
大人でも、何をされるか分からない状況は不安を感じるものです。子どもの場合は特に、説明がないまま見慣れない器具を目の前にすると、恐怖心が一気に高まります。
「何をするのか」「どうして必要なのか」が理解できていないと、どんなにやさしくしても安心にはつながりません。
当院では、治療の前に絵本や模型を使いながら、「虫歯さんを眠らせるためにお薬を使うんだよ」など、子どもにも分かりやすい言葉で説明を行っています。見える範囲で器具を見せたり、触ってみたりすることで、「知らないもの」から「知っているもの」へと意識が変わり、不安がぐっと減ります。
3. 音やにおい、雰囲気が怖い
歯科医院独特の“キーン”という音や、薬品のにおいは、大人でも苦手という人が多いものです。小さな子どもにとっては、その環境そのものが「怖い場所」として記憶されやすい傾向があります。
また、周囲で泣いている子がいると、「ここは痛いところなんだ」と思ってしまうこともあります。
そのため当院では、BGMを流したり、スタッフ全員が笑顔で優しく話しかけたりと、できるだけ温かみのある雰囲気づくりを心がけています。診療室に入る前に簡単な会話をしたり、好きなキャラクターの話をしたりしてリラックスさせることで、治療に対する恐怖心が大きく軽減されます。
4. 親の不安が子どもに伝わる
子どもは大人の表情や声のトーンにとても敏感です。
「うちの子、泣かないかしら」「痛くないかしら」と保護者が不安な様子を見せると、その気持ちが子どもにそのまま伝わってしまいます。
当院では、治療前に保護者の方にも麻酔の流れや痛みの程度を丁寧に説明し、不安をできるだけ取り除いてから治療に入るようにしています。保護者が安心して見守れる環境を整えることが、結果的にお子さんの安心感につながります。
5. 痛みへの耐性や体質の違いも関係している
同じ年齢でも、子どもによって痛みの感じ方には個人差があります。
体質的に敏感な子や、緊張しやすい性格の子は、少しの刺激でも痛みを強く感じる傾向があります。
また、眠いときや疲れているときは感覚が敏感になりやすく、普段よりも痛みを感じやすくなることもあります。
こうした個々の違いを把握しながら、治療のタイミングや手順を調整していくことが大切です。
当院では、お子さんの表情や反応を細かく観察しながら、その日の体調や気持ちに合わせたペースで麻酔や治療を行っています。
6. 初めての経験が恐怖を大きくする
「初めての麻酔」は、多くの子どもにとって一大イベントです。
注射の経験がほとんどない場合、「何をされるのか分からない」状態が恐怖心を増幅させます。
そのため初めての麻酔では、いきなり治療に入らず、ステップを踏んで進めることが重要です。
たとえば、最初に「お口の中を見せてもらうだけ」「風をかけてみようね」といった軽い体験から始めると、子どもは「歯医者さんって怖くない」と感じやすくなります。
当院でも、初診のお子さんに対しては、治療よりも“慣れる時間”を大切にしています。時間をかけて信頼関係を築くことが、今後の通院にも大きく影響します。
7. 麻酔の音や感覚へのびっくり反応
実際に痛くなくても、「何かされている」という感覚そのものに驚いてしまう子どももいます。
そのため、事前に「お薬が入るからちょっとだけ変な感じがするかもね」と伝えておくことが大切です。
説明があるだけで、子どもは心の準備ができ、不安が軽くなります。
8. 痛みの体験をどう記憶するかが次の通院に影響する
子どもにとって「初めての麻酔」が怖い体験になってしまうと、その後の歯医者への苦手意識が強く残ります。
逆に、「思ったより痛くなかった」「先生が優しかった」という体験をすれば、次回からはスムーズに治療を受けられるようになります。
歯科麻酔の印象は、その子の“歯医者さんへの印象”を決める大事な要素でもあるのです。
そのため、治療のたびに「痛くなかったね」「よく頑張ったね」と褒めてあげることが、ポジティブな記憶につながります。
9. 子どもに寄り添う姿勢が何より大切
麻酔を行ううえで技術や器具ももちろん重要ですが、それ以上に大切なのは「子どもの気持ちを理解し、寄り添う姿勢」です。
どんなに短い治療でも、子どもにとっては大きな勇気が必要です。
その気持ちを尊重し、丁寧にコミュニケーションを取ることで、信頼関係が築かれます。
当院では、「痛みを減らす」だけでなく、「心の安心をつくること」も大切にしています。
痛みを感じにくくするためのやさしい麻酔の工夫
歯の治療において麻酔は欠かせないものですが、注射という行為に対して「痛い」「怖い」と感じてしまうお子さんは多いものです。
そのため、麻酔の痛みをできるだけ減らすための工夫はとても大切です。当院では、お子さんが安心して麻酔を受けられるように、技術面だけでなく心理的なケアも含めた“やさしい麻酔”を意識しています。ここでは、その具体的な工夫と、家庭でもできるサポートについて詳しく見ていきましょう。
1. 表面麻酔で針の痛みを和らげる
多くの人が「麻酔=痛い」と感じる理由の一つは、注射針が刺さる瞬間の刺激です。
当院では、その痛みを軽減するために「表面麻酔」というジェル状の薬を使用することもあります。これは、歯ぐきの表面に塗ることで感覚を鈍らせ、針を刺すときのチクッとした感覚を和らげるものです。
お子さんには、「お薬を塗ってから注射するから、ほとんど痛くないよ」と伝えると、安心して身を任せられるようになります。
実際に「ぜんぜん痛くなかった」と笑顔で言ってくれるお子さんも多く、治療への恐怖心を減らす大切な第一歩となります。
2. できるだけ細い針を使って刺激を最小限に
注射針は太さによって痛みの感じ方が変わります。太い針ほど圧力がかかりやすく、痛みを感じやすくなります。
当院では、できる限り細い針を使用し、歯ぐきにかかる刺激を最小限に抑えています。
さらに、針を刺す角度やスピードも工夫し、痛みを感じにくい位置を選んで麻酔を行います。
このような細やかな対応によって、注射そのものが怖いと感じていた子どもでも、「痛くなかった」という体験が積み重なり、次回以降の通院がぐっと楽になります。
3. 麻酔液の温度管理で違和感を減らす
麻酔液が冷たいままだと、体温との温度差で「ズーン」とした痛みや違和感を感じることがあります。
そのため当院では、麻酔液を人肌に近い温度に温めて使用しています。
こうすることで、液体が入っていく際の刺激をやわらげ、より自然な感覚で麻酔を受けることができます。
実はこの温度の違いだけでも、痛みの感じ方が大きく変わることがあり、見えない部分での小さな配慮が、お子さんの安心につながっています。
4. 一定の速度でゆっくり注入することで痛みを抑える
麻酔液を勢いよく注入すると、圧力によって歯ぐきの組織が膨張し、痛みを感じやすくなります。
当院では、麻酔液を一定のスピードでゆっくりと注入するようにしています。
これは経験と丁寧さが求められる作業ですが、この一工夫によって痛みの感じ方が大きく変わります。
お子さんの反応を見ながら無理なく進めることで、「何かしているけど痛くない」という安心感が得られ、信頼関係を築くことにもつながります。
5. 声かけと表情で安心感をつくる
子どもは周囲の表情や声のトーンにとても敏感です。
そのため、スタッフ全員が優しく声をかけ、穏やかな雰囲気を保つことを心がけています。
たとえば「ちょっと冷たいお薬をつけるね」「今、魔法のお薬が入ってるよ」など、治療内容をお子さんに合わせて伝えることで、不安が和らぎます。
また、スタッフの笑顔や落ち着いた話し方も、子どもにとって大きな安心材料になります。
歯科治療の成功は、技術だけでなく“空気づくり”にも大きく支えられています。
6. 短時間で終わる工夫と集中の切り替え
お子さんは集中力が長く続かないため、治療の時間が長いと不安や疲れが強くなってしまいます。
そのため当院では、麻酔から治療までの流れをできるだけスムーズに進め、短時間で終えられるよう配慮しています。
ただし急ぎすぎると逆に不安を与えてしまうため、スピードではなく「テンポの良さ」を大切にしています。
また、治療中に「もう少しだよ」「上手にできてるね」と声をかけることで、子ども自身の集中を保ちやすくなります。
7. 保護者との連携で子どもの安心を守る
麻酔の痛みを感じにくくするには、家庭でのサポートも欠かせません。
保護者が「今日は痛くないようにしてもらおうね」「先生が優しくしてくれるよ」と前向きな言葉をかけると、子どもの心の準備が整います。
逆に「痛くないからね」と過度に強調すると、子どもは「痛いことをされるの?」と不安になってしまうこともあります。
そのため、自然に「虫歯さんを眠らせるお薬を使うよ」など、安心できる表現で伝えるのがおすすめです。
当院では、治療前に保護者の方にも説明を行い、家庭での声かけ方法や注意点を一緒に考えています。
8. 治療後のフォローで良い記憶を残す
麻酔を使った治療が無事に終わったあと、「痛くなかったね」「よく頑張ったね」と褒めてあげることが大切です。
子どもは成功体験を通して、「歯医者さん=怖くない場所」と認識するようになります。
このようなポジティブな経験を積み重ねることで、次回の通院も前向きな気持ちで臨めるようになります。
9. 体調や気持ちを考慮したタイミング選び
麻酔を行う日は、子どもの体調や気分も大きく影響します。
眠かったり空腹だったりすると、痛みを感じやすくなったり、泣きやすくなったりすることがあります。
そのため、当院では体調や気分を確認しながら無理のない範囲で治療を進めます。
また、機嫌の良い時間帯に予約を入れるなど、保護者の方の協力も重要です。
こうした小さな工夫の積み重ねが、痛みを減らし、安心して通える環境をつくります。
10. 信頼関係が生む“痛みの少なさ”
子どもが医師やスタッフに心を開き、安心して身を任せられるようになると、緊張がやわらぎ、体の力が抜けます。
その結果、同じ麻酔でも痛みを感じにくくなることがあります。
心理的なリラックスは、体の感覚にも大きく影響するのです。
当院では、初診からお子さんの名前を覚えたり、好きな話題を引き出したりして、信頼関係を築くことを大切にしています。
「ここなら大丈夫」という気持ちが生まれると、麻酔だけでなく、歯医者全体への印象も大きく変わります。
今回は、子どもが歯科麻酔を怖がる理由と、痛みを感じにくくするためのやさしい工夫について説明しました。
子どもが麻酔を怖がるのは「何をされるか分からない」「注射が痛そう」といった不安が大きく関係しています。
当院では、表面麻酔の使用や細い針の採用、温度管理、ゆっくりとした注入、そして優しい声かけなど、痛みを抑えるための工夫を徹底しています。
また、保護者の方との連携を大切にし、患者様が安心して治療に臨める環境づくりにも力を入れています。
なないろ歯科クリニックでは、歯科麻酔やお子さんの治療に関するご相談を随時実施しておりますので、ぜひご相談ください。
本記事はなないろ歯科クリニック院長、北條將貴監修のもと作成しています。

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