【歯列矯正のプロが解説】乳歯の歯並びを良くする5つの秘訣


親子三代で安心して通える歯医者、船橋市のなないろ歯科クリニックです。

子供の頃から歯並びの悪化に悩まされている方は多くいらっしゃいます。

乳歯の歯並びが悪くなる原因や、悪化を防ぐための対策、早期治療のメリットなどについて、このブログでは詳しく解説していきます。

お子様の健やかな成長のためにも、歯並びの問題には早めに気づき、適切な治療を受けることが大切です。

1. 乳歯の歯並びが悪くなる原因

乳歯の歯並びが悪くなる原因はさまざまです。特定の癖や習慣、また遺伝要素が関与しています。以下に、乳歯の歯並びが悪くなる主な原因をご紹介します。

1.1 特定の癖

乳歯の歯並びが悪くなる一つの原因は、特定の癖です。指しゃぶりや爪を噛む癖、さらには舌の癖などが歯の並びを悪化させる要因となります。これらの癖は一度発生してしまうと矯正が難しく、放置すると歯並びに悪影響を与える可能性があります。早めの改善が重要です。

1.2 遺伝

乳歯の歯並びが悪くなる原因の一つとして、遺伝も考えられます。ただし、遺伝要素による歯並びの悪化は顎の大きさや歯の大きさなどの要素に関与しており、必ずしも歯並びそのものが遺伝するわけではありません。

1.3 口呼吸

口呼吸も乳歯の歯並びが悪化する要因の一つです。口呼吸をすることで舌が下の歯の方に下がり、口の周りや唇の筋肉のバランスが崩れる可能性があります。口呼吸については耳鼻咽喉科の受診や市販のテープを使用することで改善できることもあります。

1.4 その他の習慣

乳歯の歯並びが悪くなる原因として、頬杖をつく習慣やうつ伏せ寝が関係しています。これらの習慣によって顎や歯に一定の力が加わり、歯並びが左右非対称になる可能性があります。適切な姿勢や寝方の指導が必要です。

乳歯の歯並びが悪くなる原因は、上記のように様々な要素によって引き起こされます。特定の癖の改善や適切な習慣の指導、遺伝要素への対応などが重要です。早期治療によって乳歯の歯並びを改善し、将来の永久歯の歯並びに悪影響を与えないようにすることが大切です。

2. 治療が必要な主な歯列不正の種類

お子様の歯並びに問題がある場合、放置すると将来的により深刻な歯列不正が発生する可能性があります。以下では、治療が必要とされる主な歯列不正の種類について紹介します。

1. 反対咬合(はんたいこうごう)

反対咬合は、下の歯が前に出てくる状態を指します。歯茎が下がったり、噛みにくくなったりします。乳歯の時期に将来的な歯列不正の予防のために、歯科医院で相談することが重要です。

2. 開咬(かいこう)

開咬は、前歯の上下がしっかりと噛み合わない状態を指します。この状態では食べ物を十分に噛み切ることができません。また、顎関節症のリスクも高まります。

3. 上顎前突(じょうがくぜんとつ)

上顎前突は、出っ歯の状態を指します。口が開いている状態が多くなり、虫歯や歯周病のリスクも高まります。

4. 乱ぐい歯

乱ぐい歯は、歯がデコボコしている状態を指します。この状態では歯磨きが難しくなり、虫歯や歯周病にかかりやすくなります。

これらの歯列不正は放置すると、さらに悪化する可能性があるため、早めの治療が重要です。

【合わせて確認】矯正治療の種類について

3. 歯並びを悪化させる5つの悪習癖

乳歯の歯並びが悪くなる要因の一つは、特定の悪習癖です。以下に5つの悪習癖を紹介します。

3.1 指しゃぶり

指しゃぶりは、上顎前突や開咬(かいこう)を引き起こす可能性があります。上顎前突とは、上顎が前に突き出し、歯の並びが不正になる状態を指します。開咬は、上下の歯の噛み合わせがずれてしまう状態を指します。

3.2 うつ伏せ寝

うつ伏せで寝ることは、顎関節症のリスクを高めます。また、横向きで寝ることで片側の顎に過度の力がかかり、噛み合わせのバランスが乱れる可能性があります。そのため、仰向けで寝ることがおすすめです。

3.3 頬杖をつく

頬杖をつくことで片側の顎にだけ力がかかり、歯並びが左右非対称になる場合があります。頬杖をつく癖は早めに改善することが大切です。

3.4 口呼吸

口呼吸は舌が下顎に落ち込み、歯の位置を押し出すことにつながるため、歯並びを悪化させる可能性があります。口呼吸が癖になっている場合は、鼻呼吸を意識するようにしましょう。

3.5 十分に噛まない

食べ物を十分に噛むことは、正しい顎の成長に重要です。片方だけで噛むと顎の左右のバランスが崩れるため、両側で均等に噛むことが大切です。1口で左右で10回ずつ、両側で10回の合計30回の噛むことが目安です。

これらの悪習癖は乳歯の歯並びに大きな影響を与えるため、早めに改善する必要があります。特に乳歯の歯並びを治したとしても、悪習癖が続けば再び歯並びが悪くなる可能性があります。そのため、乳歯の歯並びを悪化させる根本的な原因から改善することが重要です。

4. 早期治療のメリット

早めの歯並びの治療は、いくつかのメリットがあります。以下にその一部を紹介します。

早期治療がもたらすメリット

  1. 歯並びの問題を早めに解決することができるため、将来的な矯正治療の期間を短縮できます。
  2. 早期治療により、顎の成長を促進し、矯正治療の結果がより良好になる可能性が高まります。
  3. 歯列不正や顎の骨の問題が早期に発見され、治療が始まることで、将来の歯の健康を維持しやすくなります。
  4. 歯並びが改善されることで、口腔機能が向上し、発音や噛み合わせの問題などが解消されます。
  5. 美しい歯並びを実現することで、自信や自尊心が高まり、社会的な面でもプラスの影響を与えます。

早期治療の例

以下に、早期治療によく使用される治療法の一部を示します。

  1.     マウスピース矯正:取り外し式のマウスピースを使用して、歯を移動させる治療法です。
  2.     床矯正(しょうきょうせい):プレート型の器具を使用して、顎の成長を促し、歯の位置を改善する                 治療法です。
  3.     筋機能トレーニング:口周りの筋肉を鍛えて、正しい舌の位置や噛む力を獲得するためのトレーニ
                                      ングです。
  4.     ヘッドギア:上顎の成長を促進し、下顎の位置を正常化するために使用される装置です。

注意:早期治療の適切な方法やタイミングは、個々の症状や歯科医師の判断によって異なります。詳細な情報や適切な治療法については、歯科医師にご相談ください。

以上が、早期治療のメリットや一部の治療法についての紹介でした。早期治療にはさまざまなメリットがありますが、正確な治療法や手順については、専門家のアドバイスを受けることが重要です。

5. 治療法の選択肢

乳歯の歯並びを改善するためには、いくつかの治療法があります。以下では一般的な治療法の選択肢をご紹介します。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、歯を徐々に移動させるためにマウスピースを使用する治療法です。マウスピースは2週間ごとに交換し、1日に20時間以上装着する必要があります。透明なマウスピースもあり、目立ちにくいのがメリットです。

筋機能療法(MFT)

筋機能療法は、舌の癖や筋肉の動きを改善するための治療法です。舌の位置や飲み込み方のトレーニングを通じて舌癖を改善し、歯列を矯正します。舌の筋肉を鍛えることで効果を得ることができます。

床矯正(しょうきょうせい)

床矯正は、小さな顎や狭い歯のスペースがある子供に適用される矯正装置です。取り外し可能なため、食事や歯磨きがしやすくなります。ただし、歯の大きな移動には向いていません。

ヘッドギア

ヘッドギアは、上顎の成長を促進するための装置です。マウスピースよりも早く効果が現れますが、見た目が目立つというデメリットもあります。

バイオネータ

バイオネータは、舌や口周りの筋肉を制御して顎の成長を促す装置です。下顎の引っ込みを矯正するのに効果的です。

これらの治療法は、個々の症状や状態に応じて選択されます。歯科医師と相談しながら最適な治療法を選ぶことが重要です。それぞれの治療法にはメリットとデメリットがありますので、患者さんのニーズや生活スタイルに合わせて選択することが大切です。

まとめ

乳歯の歯並びが悪化する原因は様々ですが、早期の発見と適切な治療によって多くの問題を解決することができます。

指しゃぶりや口呼吸といった悪習癖の改善、遺伝要因への対応、そして反対咬合や開咬といった歯列不正の早期治療が重要です。

早期に適切な治療を行うことで、子供の健やかな成長とより良い口腔環境の実現が期待できます。お子様の歯の健康と将来の笑顔のために、専門家のアドバイスを早めに受けることをおすすめします。

よくある質問

乳歯の歯並びを悪化させる主な原因は何ですか?

乳歯の歯並びを悪化させる主な原因には、特定の癖(指しゃぶりや爪噛み等)、遺伝要因、口呼吸、頬杖をつくといった習慣などが挙げられます。これらの要因によって、顎の成長や歯の配列に影響が及び、歯並びが悪化する可能性があります。

歯並びの悪化を防ぐために、どのような早期治療が重要ですか?

早期治療のメリットには、矯正期間の短縮、顎の成長促進、将来の歯の健康維持、発音や噛み合わせの改善、自信向上などがあります。具体的な治療法としては、マウスピース矯正、筋機能トレーニング、床矯正、ヘッドギアなどが挙げられます。早期に適切な治療を受けることで、より良好な治療結果を得られる可能性が高まります。

どのような歯列不正の症状が治療を必要とするのでしょうか?

反対咬合、開咬、上顎前突、乱ぐい歯といった歯列不正の症状は、放置すると症状が悪化する可能性があるため、治療が必要とされます。これらの症状は、虫歯や歯周病のリスクを高めたり、顎関節症につながるなど、様々な問題を引き起こす可能性があります。早期発見・早期治療が重要です。

治療法の選択肢にはどのようなものがありますか?

治療法の選択肢には、マウスピース矯正、筋機能療法、床矯正、リンガルアーチ、ヘッドギア、バイオネータなどがあります。それぞれに長所と短所があるため、患者さんの症状や生活スタイルに合わせて、歯科医師と相談しながら最適な治療法を選択することが重要です。

この記事の編集担当は北條 將貴歯科医師です。

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